ハウスメーカーで建てるメリットとは
こんにちは。
家が建った今でも、住まい関係のブログや住宅広告などに見入ってしまいます。
子供の頃好きだった自動車図鑑などを見る感覚に似ているでしょうか。
とにかくワクワクします。
そんな中、
たまに見かける『ハウスメーカーか?工務店か?』みたいな記事を読んでいて、
違和感を覚えたので、忘れないうちに書いておこうかな・・・と、今回のテーマで
書き出しました。
私自身は、当初一条工務店のような有名メーカーではなく、近くの工務店にお願いする
つもりでいました。
30社ほど回りましたが、そのうち全国規模のハウスメーカーは「一条工務店」と
「住友不動産」「タマホーム」だけです。(一条以外は興味半分で)
テレビCMに莫大な広告費を掛けているメーカーに自分達の大事なお金が流れることなど考えたくもありませんでした。
だって、CMに掛けてるお金ってどこに行くの?
1番組200万とか言われているタレントのギャラ?
30歳で年収1000万などと言われている電通や博報堂の収益?
勘弁してよ・・・
また、工務店優先だった最大の理由は、経営者の顔を見て、その人の思い
(経営の為に必死に頑張る,こだわりを詰め込む・・・など)を存分に感じたかった
からです。
営業マンがインセンティブの為に頑張るのとは重みが全然違うと思っていました。
(しかしモデルハウス巡りを続けていくうちに分かったことですが、私が契約した時期は、消費税増税前+低金利+太陽光買取り価格などの要因で、需要が旺盛な時期だった為、工務店からも軽くあしらわれる事が実に多かったのですが・・・)
さらに言えば当初は、自社で大工さんを抱えている工務店の方が尚良かったです。
そうでなければ、『設計はするけど実際に作業するのは協力会社だから・・・』
と言い逃れをされるかもしれない思っていました。
逆に、わざわざ高いコストを掛けて
(というか仕事が薄い時にも給料を払わなくちゃいけないというリスクを背負って)、
自社で大工さんを抱える会社は、
『大工さんの技量について会社が責任を持つことによって、
建物の出来栄えを保証している』
会社だろうと思うのです。
残念ながら、自社で抱えている工務店はほとんどありませんでした。が、
浜松市の『橋本工務店』と『磯部建設』は自社で抱えているようでした。
ついでに紹介してしまいますが、
『橋本工務店』に伺った時、車をどこに停めようか迷っていたところ、
若い職人さんが出てきて丁寧に案内してくれました。言葉遣いや佇まいから、
「よく教育されているなあ」という印象を受けました。
建物の中からは「カーン、カーン」とノミで削るような音が響いていました。
夜7時を過ぎていたような記憶がありますが、納期に追われてか、はたまた
若い職人さんが修行をしていたのか・・・。なかなか小気味良い音でした。
若社長さんは、自身も大工でありつつ、建築家としてデザインの勉強もされている方。
物腰も柔らかく、好印象でした。
ちなみにこの社長さんに、
『街並みと調和する家を造りたい。最近は自分の利益ばかり優先した結果、屋根をドーンとそそり立たせてソーラーパネルを載せる家が多いが、北側の隣人の事は考えないのか?』と言った話を聞き、『なるほどなー』と思った経験から、我が家の屋根勾配は
1.5寸にしてあります。
(一条工務店でソーラーパネルを載せる場合、勾配は1.5寸か3.5寸のどちらかを
選ぶ事になり、発電効率的には3.5寸の方が上)
勧められた仕様で覚えているのは、
・外張断熱:旭化成のネオマフォーム(熱伝導率0.02でトップクラスの性能)
・外壁:杉板かガルバリウム鋼板
これを見る限り、かけるべきところにお金を掛けて、デザインと快適性を
両立させようという方針でしょうか?
(杉板外壁の耐久性に関しては、「思っているほど劣化しない」と言っていました。
実際のところを調べてみたいですね。そのうち。)
今、ホームページを見てみたら、機密測定の結果が0.3とか0.4って出ていてビックリ
しました。余裕で我が家より上です。我が家のC値は0.6。。。
こんな高性能な家なら、本当にお願いすればよかったー!
自社大工で施工する為、年間建築棟数は3棟ほどなんだそうです。。。
私が伺った時は、「1年待ち」と言われてしまい。断念しました。
ところで、、、
私は最初に就いた仕事が営業でしたが、モノづくりに憧れてその後、
バイク部品メーカー(派遣)
→町工場の旋盤工
→インフラ設備メーカー
→電気部品メーカー と、
様々な職場を経てきました。
職歴の中の「町工場」だけは自社製品を持たない職場でした。
他の職場と比較したときに強く感じたことは、
人に言われた仕様でモノを作っているうちは、
①人に言われた値段でしかモノが売れない
②企業努力やアイデアを投入できる範囲が狭く、
その結果として得られるリターンも少ない
③付加価値を付けにくい
でした。
③の付加価値を付けにくいことに関して、自社製品を持つ『メーカー』なら
どうでしょう?
製品開発や生産技術に投資を行うメーカーであれば、
機能の優れた製品をより安く提供できるよう進歩を重ねているはずです。
逆に、コストダウンを目的として、クオリティを下げることも行われていると
思いますが、それとて、様々な基準(安全,環境,設計・・・)を満たす事を
確認した上での事でしょうから、私は目くじら立てる必要は無いと思います。
一条工務店に当てはめれば、
木材の防蟻処理,トリプルガラスサッシ,ソーラーパネルは自社製。
よくハウスメーカーは高いと言われますが、全館床暖房を含め、
これだけの事を外部から調達して行ったら?どうでしょう?
防蟻処理木材は製材屋?,トリプルガラスはYKK?,ソーラーはPanasonic?
全館床暖房システムはそもそも他社では入手できません。
他にも、床構造材と大引きが接する部分に気密パッキンが貼られていたり、
壁の充填断熱材はプレカットしてあったりと、
『物理的にこうしてあれば効果を発揮するだろうけどなかなかできないよな~』
というところを可能にしてくれるのがメーカーの良いところなのではないでしょうか?
「大手だから信用できる」とか「融通が利く」とか「潰れる心配が無い」とかではなく
メーカーが開発に投資して積み重ねた結果を享受できるところが、
真に、ハウスメーカーで建てるメリットではないでしょうか?
反対に、先述した橋本工務店が建てるような家はハウスメーカーでは不可能です。
私自身もっと早くそういう視点を持てていれば、選定期間はもっと短くて済んだし、
気になった工務店に「1年待ち」と言われ断念する必要も無かっただろうと思います。
今現在どこで建てようか迷っている方への参考になれば幸いです。
家が建った今でも、住まい関係のブログや住宅広告などに見入ってしまいます。
子供の頃好きだった自動車図鑑などを見る感覚に似ているでしょうか。
とにかくワクワクします。
そんな中、
たまに見かける『ハウスメーカーか?工務店か?』みたいな記事を読んでいて、
違和感を覚えたので、忘れないうちに書いておこうかな・・・と、今回のテーマで
書き出しました。
私自身は、当初一条工務店のような有名メーカーではなく、近くの工務店にお願いする
つもりでいました。
30社ほど回りましたが、そのうち全国規模のハウスメーカーは「一条工務店」と
「住友不動産」「タマホーム」だけです。(一条以外は興味半分で)
テレビCMに莫大な広告費を掛けているメーカーに自分達の大事なお金が流れることなど考えたくもありませんでした。
だって、CMに掛けてるお金ってどこに行くの?
1番組200万とか言われているタレントのギャラ?
30歳で年収1000万などと言われている電通や博報堂の収益?
勘弁してよ・・・
また、工務店優先だった最大の理由は、経営者の顔を見て、その人の思い
(経営の為に必死に頑張る,こだわりを詰め込む・・・など)を存分に感じたかった
からです。
営業マンがインセンティブの為に頑張るのとは重みが全然違うと思っていました。
(しかしモデルハウス巡りを続けていくうちに分かったことですが、私が契約した時期は、消費税増税前+低金利+太陽光買取り価格などの要因で、需要が旺盛な時期だった為、工務店からも軽くあしらわれる事が実に多かったのですが・・・)
さらに言えば当初は、自社で大工さんを抱えている工務店の方が尚良かったです。
そうでなければ、『設計はするけど実際に作業するのは協力会社だから・・・』
と言い逃れをされるかもしれない思っていました。
逆に、わざわざ高いコストを掛けて
(というか仕事が薄い時にも給料を払わなくちゃいけないというリスクを背負って)、
自社で大工さんを抱える会社は、
『大工さんの技量について会社が責任を持つことによって、
建物の出来栄えを保証している』
会社だろうと思うのです。
残念ながら、自社で抱えている工務店はほとんどありませんでした。が、
浜松市の『橋本工務店』と『磯部建設』は自社で抱えているようでした。
ついでに紹介してしまいますが、
『橋本工務店』に伺った時、車をどこに停めようか迷っていたところ、
若い職人さんが出てきて丁寧に案内してくれました。言葉遣いや佇まいから、
「よく教育されているなあ」という印象を受けました。
建物の中からは「カーン、カーン」とノミで削るような音が響いていました。
夜7時を過ぎていたような記憶がありますが、納期に追われてか、はたまた
若い職人さんが修行をしていたのか・・・。なかなか小気味良い音でした。
若社長さんは、自身も大工でありつつ、建築家としてデザインの勉強もされている方。
物腰も柔らかく、好印象でした。
ちなみにこの社長さんに、
『街並みと調和する家を造りたい。最近は自分の利益ばかり優先した結果、屋根をドーンとそそり立たせてソーラーパネルを載せる家が多いが、北側の隣人の事は考えないのか?』と言った話を聞き、『なるほどなー』と思った経験から、我が家の屋根勾配は
1.5寸にしてあります。
(一条工務店でソーラーパネルを載せる場合、勾配は1.5寸か3.5寸のどちらかを
選ぶ事になり、発電効率的には3.5寸の方が上)
↓ 我が家の屋根勾配 ↓
勧められた仕様で覚えているのは、
・外張断熱:旭化成のネオマフォーム(熱伝導率0.02でトップクラスの性能)
・外壁:杉板かガルバリウム鋼板
これを見る限り、かけるべきところにお金を掛けて、デザインと快適性を
両立させようという方針でしょうか?
(杉板外壁の耐久性に関しては、「思っているほど劣化しない」と言っていました。
実際のところを調べてみたいですね。そのうち。)
今、ホームページを見てみたら、機密測定の結果が0.3とか0.4って出ていてビックリ
しました。余裕で我が家より上です。我が家のC値は0.6。。。
こんな高性能な家なら、本当にお願いすればよかったー!
自社大工で施工する為、年間建築棟数は3棟ほどなんだそうです。。。
私が伺った時は、「1年待ち」と言われてしまい。断念しました。
ところで、、、
私は最初に就いた仕事が営業でしたが、モノづくりに憧れてその後、
バイク部品メーカー(派遣)
→町工場の旋盤工
→インフラ設備メーカー
→電気部品メーカー と、
様々な職場を経てきました。
職歴の中の「町工場」だけは自社製品を持たない職場でした。
他の職場と比較したときに強く感じたことは、
人に言われた仕様でモノを作っているうちは、
①人に言われた値段でしかモノが売れない
②企業努力やアイデアを投入できる範囲が狭く、
その結果として得られるリターンも少ない
③付加価値を付けにくい
でした。
③の付加価値を付けにくいことに関して、自社製品を持つ『メーカー』なら
どうでしょう?
製品開発や生産技術に投資を行うメーカーであれば、
機能の優れた製品をより安く提供できるよう進歩を重ねているはずです。
逆に、コストダウンを目的として、クオリティを下げることも行われていると
思いますが、それとて、様々な基準(安全,環境,設計・・・)を満たす事を
確認した上での事でしょうから、私は目くじら立てる必要は無いと思います。
一条工務店に当てはめれば、
木材の防蟻処理,トリプルガラスサッシ,ソーラーパネルは自社製。
よくハウスメーカーは高いと言われますが、全館床暖房を含め、
これだけの事を外部から調達して行ったら?どうでしょう?
防蟻処理木材は製材屋?,トリプルガラスはYKK?,ソーラーはPanasonic?
全館床暖房システムはそもそも他社では入手できません。
他にも、床構造材と大引きが接する部分に気密パッキンが貼られていたり、
壁の充填断熱材はプレカットしてあったりと、
『物理的にこうしてあれば効果を発揮するだろうけどなかなかできないよな~』
というところを可能にしてくれるのがメーカーの良いところなのではないでしょうか?
「大手だから信用できる」とか「融通が利く」とか「潰れる心配が無い」とかではなく
メーカーが開発に投資して積み重ねた結果を享受できるところが、
真に、ハウスメーカーで建てるメリットではないでしょうか?
反対に、先述した橋本工務店が建てるような家はハウスメーカーでは不可能です。
私自身もっと早くそういう視点を持てていれば、選定期間はもっと短くて済んだし、
気になった工務店に「1年待ち」と言われ断念する必要も無かっただろうと思います。
今現在どこで建てようか迷っている方への参考になれば幸いです。
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